「修繕」「補修」「改修」の違いがわかる!工事内容と目的別の解説

マンションや建物の修繕、補修、改修など、似たような言葉で混乱していませんか?

これらの工事は、それぞれ目的や内容が異なります。

「修繕」の目的は“マイナスから元の状態に戻す”のに対して

「補修」の目的は“劣化部分のみを修復する応急処置” になります。

「改修」“劣化部分の修繕するだけでなく、建物や設備の機能や性能も向上させる” ことを目的とした工事です。

修繕と補修はよく似ていますが、改修はより大規模な工事、または用途変更などを伴う場合が多いです。リフォームとも混同されやすいですが、明確な違いがあります。

この記事では、それぞれの工事内容と目的を分かりやすく解説し、適切な工事の選び方を紹介します。修繕・補修・改修の違いを理解して、適切な工事を行いましょう。

この記事がオススメな方

・マンションを管理・所有されている方
・修繕工事を実施予定の方
・修繕と補修、改修とどれが自分に適切か分からない方

修繕とは

修繕とは、建物の劣化や損傷を修復し、元の状態に戻すことを目的とした工事です。傷んだ部分を直すことで、建物の機能や美観を維持し、安全性を確保することが主な目的となります。

「修繕」は、あくまでも元の状態に戻すことを目的とした工事であり、建物の機能やデザインを大きく変えるものではありません。しかし、適切な時期に修繕を行うことで、建物の寿命を延ばし、将来的な大きな費用負担を軽減することができます。

補修とは

補修は、修繕とよく似た言葉ですが、意味合いが少し異なります。

修繕が建物の全体的な問題点を元の状態に戻すことを目的とするのに対し、補修は、劣化や損傷した部分など、部分的な問題点を修復・応急処置を施すことを目的としています。

項目修繕補修
目的元の状態に戻す劣化部分を修復し、機能・性能を向上させる
工事内容破損部分の修理、交換など
機能や美観の維持など
破損部分の修理、交換など
あくまで原状回復
ひび割れた外壁の修繕、交換等
雨漏りしている屋根材の交換・グレードアップ等
ひび割れた外壁の補修、雨漏りしている屋根の修理

例えば、外壁のひび割れを修繕する場合は、ひび割れた部分をモルタルで埋めて元の状態に戻します。一方、補修する場合は、ひび割れた部分を補修するだけでなく、さらに断熱材を充填して、断熱性能を向上させることもあります。

補修の具体的な工事内容

補修には、以下のような工事内容が挙げられます。

  • 外壁のひび割れ補修:雨漏りや外壁の劣化を防ぎます。
  • 屋根の葺き替え:雨漏り箇所や断熱性を修復します。
  • 窓のガラス交換:防犯対策や断熱性を修復します。
  • 水道の蛇口交換:水漏れを防ぎます。
  • 床の張り替え:傷んだ床を修復します。
  • 壁紙の張り替え:汚れや傷んだ壁紙を修復します。

改修とは

改修は、建物や設備の機能や性能を向上させることを目的とした工事です。修繕とよく似ていますが、改修はより大規模な工事、または用途変更などを伴う場合が多いです。

改良とも混同されやすいですが、明確な違いがあります。本章では、改修の意味、改良との違い、目的別の解説を分かりやすく説明します。

改修と改良の違い

改修と改良は、どちらも建物の改修工事ですが、目的や規模、対象範囲に違いがあります。

項目改修改良
目的機能・性能回復、グレードアップ等機能・性能・資産価値の向上
対象範囲建物全体、構造部分、設備など建物全体、構造部分、設備など
規模大規模、構造変更を含む場合もある大規模、構造変更を含む場合もある
老朽化した建物の耐震補強、オフィスビルの用途変更、マンションのエレベーター設置オートロック設備の導入、宅配ボックスの設置など

例えば、老朽化した建物の耐震補強や、オフィスビルの用途変更などは改修に当たります。一方、オートロック設備の導入や、宅配ボックスの設置などは改良に当たります。

改修は、建物全体の問題点の解決・機能や性能を向上させるための工事であるのに対し、改良は、建物の資産価値を向上させるための工事と言えるでしょう。

目的別の改修工事

改修工事は、目的別に様々な種類があります。

  • 利便性向上工事:ペットと快適に暮らせるためのリフォーム、収納スペースの増設など、ライフスタイルの変化に対応し、住まいの機能性を高めます。
  • 防災・減災対策工事:耐震補強のさらなる強化、非常用発電機の設置、避難経路の整備、消火設備の更新などを行います。
  • 省エネ・創エネ設備の導入:太陽光発電システムの設置、蓄電池の導入、高断熱サッシへの交換、地熱利用システムの導入などを行います。
  • バリアフリー改修:高齢者や身体の不自由な方が安全に生活できるよう、住居環境を改修する工事です。段差解消、手すり設置、トイレの改修などを行います。
  • 用途変更改修:建物の用途を変更するための改修工事です。オフィスビルをマンションに改修したり、店舗を住宅に改修したりする場合などがあります。
  • 機能向上改修:建物の機能を向上させるための改修工事です。例えば、セキュリティシステムの導入、防犯カメラの設置などがあります。

改修工事は、建物の用途や状態に合わせて、様々な目的で行われます。適切な改修工事を行うことで、安全で快適な生活空間を実現することができます。

修繕工事と改修工事、どちらを選ぶべき?

修繕工事が完了していなければ、改修工事を行うことができません。修繕工事があってこその改修工事なのです。当社では、大規模修繕工事を行うのも資産価値を高めるにはまず基礎があってからこそのものと考えており、改修工事をするには修繕工事が欠かせないものと思っております。

また、修繕工事は建物の水準に戻すことが必須ですが、さらに材料などの性能を上げることで、修繕と改修(新築当時の水準以上にすること)をある意味両方を実現することが可能です。

例えば、今まで遮熱塗料や断熱塗料を使用したことがなかったけれど修繕工事の際にお選び頂くことで、以下のメリットを得ることができます。

安全性の向上

機能性・利便性の向上

資産価値の維持・向上

入居者率UP

建物の機能性や利便性が高まることにより、その資産価値を新築当時のレベルで維持でき、さらに資産価値を高めることも可能になります。

また、建物の資産価値を上げる目的や、条例に基づいた工事を実施することで補助金の対象になったり、固定資産税の減税が出来る場合も。条件次第では、修繕工事だけ実施するよりも、結果的に大きな費用対効果・メリットを得れる可能性もあります。

まとめ:修繕・補修・改修を理解して、適切な工事を行いましょう!

この記事では、「修繕」「補修」「改修」それぞれの工事内容と目的について解説しました。建物の状態や目的に合わせて適切な工事を選択することで、より効果的に建物を維持・改善することができます。

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更新日: 2025.10.21  公開日:2024.10.30

監修者

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