マンション修繕工事中の騒音対策はどうする？施工業者・オーナー様ができる対策を紹介

賃貸・分譲ともにマンションは、一定の周期で大規模な修繕工事を行います。外観がきれいになるのは嬉しいことですが、工事中の騒音は入居者様にとって生活に支障をきたすことも。マンションの修繕工事を行う際は、騒音へのストレスを少しでも緩和できるように対策することが大切です。

今回は、マンション修繕工事中の騒音の種類や対策について解説します。騒音によって起こるトラブルも紹介するので、事前対策にお役立てください。

マンション修繕工事中の騒音の種類

マンション修繕工事は常にうるさいわけではありませんが、度々大きな音が発生します。ここでは特に騒音が起きやすい工程を紹介します。

足場の組立・解体

マンションの大規模修繕工事では安全に外装工事を行うために足場の仮設を行うのが基本です。足場の材質は主に鉄製なので、搬入時や作業時に金属音がします。高音が苦手な人だと、金属音の高くて響き渡る独特な音が騒音に感じることも。ハンマーで叩いて固定したりドリルで穴をあけたりもするので、少々うるさく感じるかもしれません。

高圧洗浄機の動作音

マンションの修繕工事では、外壁や屋上のコンクリート下地を高圧洗浄機で洗浄します。高圧洗浄機での作業は、仕上がりを左右する重要な工程です。しかし作業中は動作音や水の噴射音が発生するので、うるさいと感じるかもしれません。遮音性の高い高圧洗浄機もありますが、基本的に動作音はあるので気になる方もいるでしょう。

タイルの貼り替え・下地補修

電動カッターを使って、外壁タイルを削るときの音も騒音の原因の一つです。タイルを撤去した後は外壁コンクリートの下地補修をしますが、このときも電動ドリルや研磨機など電動工具を使います。コンクリートや硬いタイルを削るので、かなり大きな音がするでしょう。

マンション修繕工事前の騒音対策

マンションの修繕工事は少なからず音が発生します。修繕工事は安心・安全に暮らしていくためには必要な工事ですが、入居者や近隣住民に迷惑をかけないようになるべく音を抑える対策をしなければなりません。

まずは入居者様や近隣住民に修繕工事が行われることを、前もってお知らせすることが大切です。

エントランスやエレベーターに工事期間や工事内容が記載された紙を貼る、ポストにお知らせの紙を入れるなど対策をしましょう。

マンション修繕工事中の騒音対策

施工業者はマンション修繕工事中、どのような点に気をつければいいのでしょうか。

効果的な騒音対策は次の3つです。

• 足場の種類を考える
• できるだけタイルを張り替えない
• 無振動ドリルを使う

それぞれの対策について解説します。

足場の種類を考える

足場には用途により、さまざまな種類があります。主流とされているのは次の3つです。

• くさび緊結式足：くさびのついた支柱に部材をハンマーで叩いて固定する
• 単管足場：銅管・継手金具・緊結金具を組み上げてつくる
• 枠組み足場：銅製布板や筋交などの部材を組み立てる

どれも頑丈な足場ですが、組立時・解体時に大きな音が出るのは「くさび緊結式足」です。

少しでも音を軽減したい場合は、単管足場や枠組み足場でできないか施工業者に相談してみるのもひとつの方法です。必ず採用できるわけではありませんが、聞いてみる価値はあるでしょう。

できるだけタイルを張り替えない

外壁タイルの張り替えを行う場合は、既存のタイルを削る必要があります。タイルを削る音はかなり大きく、建物全体に響くので、劣化状況が軽度であれば張り替えない補修方法を選ぶのも一つの手段です。

無振動ドリルを使う

コンクリートに穴をあけるために使うドリルを、無振動ドリルにするのも効果的です。無振動ドリルは静かに穴をあけられ、コンクリートを傷めずに施工できるのがメリット。騒音を大幅に軽減できることから病院や図書館など、あまり大きな音を出せない施設でも採用されています。騒音対策をするなら、使う工具にも意識してみるのも良いでしょう。

賃貸マンションのオーナー様ができる修繕工事の騒音対策

賃貸マンションの修繕を行う場合、入居者様やテナントの理解や協力が必要不可欠です。工事の騒音をゼロにはできないなかで、オーナー様はどのような対策や準備をすれば大きなトラブルを防げるのでしょうか。入居前や工事前にできることをお伝えします。

入居前に工事予定があれば伝えておく

もし大規模修繕の時期が決まっている場合は、入居前の重要事項説明のときに工事予定を伝えておくのも一つの手です。騒音が極端に苦手な方は、事前に知っておくことで入居を避けることができます。また入居者様も引っ越す前からある程度の心構えができるため、苦情やクレームにつながりにくくなるでしょう。

入居者様やテナントの情報を把握する

具体的に工事計画を進める段階に入ったら、入居者様の生活時間、テナントの営業時間、特に配慮するべきことがないか把握しておきましょう。その情報を施工業者とシェアすることで、作業時間を調整するなど適切な対策がとれます。

チラシや掲示板等の広報活動に力を入れる

分譲マンションでは、施工業者が掲示板を設置したり、チラシをポスティングしたりして工事の情報が提供されます。同じように賃貸マンションでも、施工業者に入居者への情報発信をしてもらうとよいでしょう。大きな騒音が発生する日を事前にお知らせすることで、苦情やクレームを減らせるかもしれません。

周囲のマンションやビルのオーナー様にも伝える

入居者様への配慮ももちろん大切ですが、それと同時に大切なのが近隣建物への配慮です。遠方にお住まいのオーナー様は、工事予定の周辺環境をあらかじめ把握しておきましょう。修繕工事の日程などの情報は、周囲のマンションやビルのオーナー様にもお伝えしておくのがおすすめです。

マンション修繕工事の騒音対策をしなかった場合のトラブル

修繕工事を行う場合、騒音規制法を守らなければなりません。騒音規制法とは、騒音のレベルが大きいときに適用される法律のこと。これによってある程度騒音へのトラブルが緩和されていますが、それでもストレスになってしまう人もいます。

場合によっては管理会社や管理組合にクレームが届いたり、慰謝料や損害賠償を請求されたりすることも。騒音規制法に基づいた騒音レベルであれば慰謝料は請求されませんが、しっかり向き合ってケアする必要があります。

マンションの修繕工事をするなら騒音対策を徹底しよう

マンション修繕工事中は、少なからず騒音によって入居者様へ不快な思いをさせます。それでもトラブルに発展しないようには騒音対策することなど、入居者様が快適に過ごせるよう工夫することが大事かもしれません。

トゥインクルワールドでは騒音対策を徹底するのはもちろん、修繕工事前にポスティングをおこない作業のタイムスケジュールは8:30〜17:30で、休憩もしっかり確保しているので常に騒音がするということはありません。

「マンション修繕工事の騒音でクレームが多発しないか心配」とお悩みの方は、一度トゥインクルワールドへお問い合わせください。