大阪のマンション・大規模修繕・ベランダ防水工事
修繕工事のすゝめ
更新日: 2025.12.10
建物の修繕工事は、建物の資産価値を維持し、安全な環境を保つために不可欠です。しかし、高額な費用がかかるため、適切な価格で質の高い工事を行うためには、相見積もりを取り、比較検討を実施することが重要です。
しかし、ネットを見ていると「相見積もりは不要」と謳っているサイトも少なくありません。この記事では、相見積もりを取るメリットとデメリット、更には、相見積もりを取らないことのメリットやデメリットについても触れて行きます。この記事を通じて、相見積もりに関する理解度を深め、費用対効果の高い工事を実現する手助けとなれば幸いです。
・ビル・マンションなどの建物を管理、所有されている方
・相見積もりの取り方が分からない方
・相見積もりを取るのが面倒な方
目次

相見積もり(あいみつもり)とは、特定の工事やサービスに対し、複数の業者から同時に見積もりを提出してもらうことを指します。
建物の修繕工事、特に大規模修繕工事などの高額な案件では、この相見積もりが適切な業者選定と費用適正化の鍵となります。一つの見積書だけでは、その価格や内容が市場の相場と比較して妥当であるかどうかの判断が難しいため、複数の意見や価格を比較検討することが目的です。
相見積もりを取ることは失礼なことではなく、建設業界に限らず、多くの業界で一般的に行われていることです。むしろ相見積もりを取る行為は、工事に対して真剣に取り組んでいる意思表示にも繋がります。
ですが、見積書を作成するには手間がかかるため、依頼をする際に「相見積もりをお願いしたい」と伝えることが重要です。

相見積もりは、複数業者に連絡をしてやり取りするため、手間がかかるイメージがありますが、それを上回る大きなメリットがあります。
複数の業者に見積もりを依頼することで、価格競争原理が働き、結果的に適正な市場価格、あるいはそれ以下の有利な価格を引き出すことが可能になります。
価格だけでなく、提案される工法や使用材料、保証期間、アフターサービスといった工事の質を比較検討できます。各社の技術力や実績、専門性を比較することで、最も信頼できる質の高い業者を選定する土台ができます。
一社だけの提案では気づかなかった新しい工法やコストダウンの提案、専門性の高いサービスを発見できる可能性があります。各社の得意分野や強みを把握し、建物の状況に最も適した業者を選ぶことができます。
複数の見積もりを比較することで、各費用の内訳が明確になり、価格の根拠や工事範囲の妥当性を深く理解できます。特にマンション管理組合においては、他の理事や住民への説明責任を果たす上で、費用の透明性を確保することは極めて重要です。
相見積もりを「面倒だから」「既に付き合いがあるから」という理由で避けることは、以下のような重大なリスクを招きます。
一社だけの見積もりでは、その価格が適正かどうかを判断できません。競争がないため、業者は市場相場よりも高額な価格を提示しやすくなります。これが、前述したような不必要な費用増加の最大の原因です。
既に付き合いがある業者よりも、より専門的な知識と技術を有しており、短期間での高品質な施工が可能な業者を見つけて選ぶことで、修繕コストを下げることが可能になります。
高額な見積もりであっても、実際に工事の内容が伴っているとは限りません。また、比較対象がないことで、工事の仕様や材料を意図的に落とす(手抜きをする)リスクが高まります。これは建物の寿命を縮め、将来的な修繕費用をかえって増大させることにつながります。
費用や工事内容の妥当性が不明確な状態で契約を進めると、後になって「言った」「言わない」の認識のずれが生じやすくなります。特に、管理会社に一任した場合、オーナーや組合と業者との間に立ち、トラブル対応に追われる可能性もあります。
初期の見積もりで安価な業者を選んだとしても、工事の質が低ければ、早期に再修繕が必要になり、結果として長期的な修繕費の総額が増大してしまうことがあります。安物買いの銭失いということわざがあるように、目先の価格だけにとらわれないことが重要です。
相見積もりは、複数の業者への依頼、現地調査の調整、見積書の比較検討、質疑応答などに時間と労力を要します。相見積もりを取らない場合、一社との交渉に集中できるため、業者選定から契約までの期間を大幅に短縮できます。
特に緊急性の高い修繕工事(例:大規模な雨漏り、設備故障など)においては、このスピードが大きなメリットとなることがあります。
建物管理会社の担当者やマンション管理組合の役員にとって、複数の業者との連絡調整や、内容が複雑な見積書を比較・分析する作業は大きな負担です。相見積もりを避けることで、この事務作業や精神的な負担を軽減できます。
信頼関係が構築されている既存の取引業者や、過去に実績のある管理会社提携業者に一任することで、コミュニケーションの円滑化が期待できます。相見積もりを依頼し競争させることで、業者との関係に軋轢が生じるのを避けたいと考える場合に、これがメリットと認識されることがあります。
相見積もりは、取る方が得られるメリットが大きいですが、いくつか注意すべき点もあります。
「〇円より低くしてくれないなら他社に頼む」と、通常支払われるべき対価よりも著しく低い金額での契約を強要する行為は”買いたたき”として、法律で禁止されています。
競合他社の詳細な見積書の内容や金額などを、無断で他の業者に開示する行為は、独占禁止法上の”不公正な取引方法”とみなされ、法律違反になる可能性があります。
政府広報オンライン:わかりやすい用語解説 “独占禁止法 不当な取引制限を禁じて公正な競争を促進”

建物の修繕工事において、相見積もりは単なる価格交渉の手段ではなく、建物の資産価値と居住者の安全を守るための必須プロセスです。
相見積もりを適切に行うことで、不当なコストを削減し、最も費用対効果の高い質の良い業者を選定することが可能になります。この完全ガイドを参考に、安心で確実な修繕工事を実現してください。
更新日: 2025.12.10 公開日:2025.12.10
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